先日竣工した「堤通の家」は、ご夫婦と2人のお子さん、そして祖母の5人が暮らす、75㎡のマンションリノベーションです。
限られた面積の中で、二世帯の暮らしを成立させる鍵になる場所として、リビングの中心に赤い床材の大きなヌックを設けました。
先日竣工した「堤通の家」は、ご夫婦と2人のお子さん、そして祖母の5人が暮らす、75㎡のマンションリノベーションです。
限られた面積の中で、二世帯の暮らしを成立させる鍵になる場所として、リビングの中心に赤い床材の大きなヌックを設けました。
このヌックは、子どもが小さいうちはおもちゃを広げての遊び場所として使用できます。
来客時にはカーテンを閉めるだけで、生活の気配を隠すことができます。
やがて子どもたちに個室が必要になったときには、ご夫婦の寝室を子ども部屋とし、このヌックに布団を敷いて眠ることも想定しています。
今は遊び場として、将来は夫婦の寝床として、住む人のライフスタイルの変化を受け止める、大きな余白を持った場所です。
ヌックは、過ごすための場所と大容量の収納を兼ねています。
床下や壁面には収納を設け、季節の寝具や子どものおもちゃをしっかりと収められるようにしました。リビングにものが広がりやすい時期でも、必要なものを近くにしまえることで、日々の片付けがしやすくなります。
壁面収納の下部はあえてオープンな収納とし、現在は子どもがアニメを見るためのモニターを置く場所に。将来的には、ベッドサイドの物置としても使えるよう計画しています。
ひとつの場所に、遊ぶ、眠る、しまう、隠すといった複数の役割を持たせることで、限られた面積の中に暮らしの余白を生み出しています。
キッチンには、調理台とダイニングテーブルを兼ねる大きなSUS(ステンレス)天板のカウンターを配置しました。
食事をする場所と調理する場所をひとつにまとめることで、限られた面積の中でもリビングとキッチンの双方に広がりを感じられる構成としています。
天板の表面はバイブレーション仕上げがされています。バイブレーション仕上げとは、表面を研磨し細かなスクラッチを施した仕上げのことで、小さなキズなどができても、目立ちにくい特徴があります。
LDKの中心でさりげなく光る金属の質感が、空間全体を引き締める役割を果たしています。
75㎡という面積の中で、5人が心地よく暮らすためには、ひとつの場所に複数の役割を持たせることが大切になります。
堤通の家では、赤いヌックを中心に、子どもの成長や家族の暮らし方の変化に対応できる住まいを目指しました。
特にヌックは、遊び場として、収納として、来客時に生活感を隠す場所として、そして将来の寝床としてなど、この家の暮らしを支える大きな受け皿になっています。
都心のマンションでありながら、二世帯が広がりを感じて暮らせるように、堤通の家は、限られた面積を豊かに使うための工夫を随所に込めた住まいとなりました。
写真:貝出 翔太郎