


碑文谷の家
主用途:住宅
内容:リノベーション
分類:設計・施工
設計担当:伊藤茉莉子+安齋幸太郎
施工担当:澤田大悟
構造:鉄筋コンクリート造
延床面積:43.20㎡
設計期間:2024年2月~2024年6月
施工期間:2024年7月~2024年9月
写真:貝出 翔太郎
内容:リノベーション
分類:設計・施工
設計担当:伊藤茉莉子+安齋幸太郎
施工担当:澤田大悟
構造:鉄筋コンクリート造
延床面積:43.20㎡
設計期間:2024年2月~2024年6月
施工期間:2024年7月~2024年9月
写真:貝出 翔太郎
究極の猫の家
都内40㎡のマンションの改修。お施主様と1匹の猫が暮らすワンルームを計画した。
敷地は高台にあるマンションの上階にあるため、東側にある2つの掃き出し窓から景色が見渡せ、太陽光が多く入ってくる。猫を飼われていると有事の際猫を連れての避難が難しいということもあり、この場所に猫とこもれる「究極の猫部屋」を望まれた。物件はリノベーション工事がすでに行われており、キッチンやユニットバスなど、最新の機器がそろっていたため、この機能的な部分には触れず、それ以外の間取りや仕様を更新した。
既存プランは水回り空間を除きLDKと寝室の2部屋で構成されていた。この2部屋の間仕切りをなくし、南側の洋室部分に低い曲面をもつ壁で構成された寝室と窓際にデスクスペースを配置したワンルームの構成とした。一般壁は塗装仕上げとし、アクセントとなるリビングの壁はラワン壁とし、少しでも天井面を上げるため天井は既存の躯体を表しにして壁面と同じ白塗装で仕上げた。寝室を構成する壁は天井まで立ち上げない腰壁仕様とし、リビングへの圧迫感を下げるとともに、上部をキャットウォークとした。既存建物には大きな梁が住戸を分断するように配置されていたため、解体前に念入りに壁の位置と高さの検討をお施主様と行い、リビングから猫がキャットウォーク場を歩く姿が眺められる高さを検討した。窓際のデスクスペースの前の棚に凹凸をつけることで、寝室壁上部のキャットウォークへの同線となるキャットステップとしての機能も付けた。キッチンは既存の腰壁を隠すようにリブ上のパネルを設置した。また面材を外し木板に取り替え、真鍮の取っ手をつけることで、既製品とは違う造作キッチンのような、内装に統一感が出るようにした。
猫と人がワンルームで暮らすこの家では、猫と人との距離感を調節できる工夫をした。人にやさしいとともに、猫にとってもやさしくなるよう、機能を横断させて考えた。施主より相談された内容は「トイレットペーパーにいたずらをしてしまう」「キッチンの収納を開けて食材を食べてしまう」。レバーハンドルや引き出しは勝手にあけて中のものをあさってしまうらしい。食材を食べてしまうのは猫の体調管理にとってもあまりよろしくない。そこでトイレの扉は握り玉とし、キッチン下部の扉には打掛錠を設置した。握りだと体を引っ掛け辛くなり開けにくい。キッチンはあらかじめ調味料や食材をしまう場所を相談し、その収納部分の面材とキッチン収納底面に打掛錠を設置することで、猫が勝手に開けてしまわないようにした。手を下に入れ込み片手でワンタッチで開けられるので機能性も悪くない。
また各所猫トンネルを設けている。塗装仕上げのため、木枠で塗装仕上げにしてしまうと割れが発生してしまう恐れがあったため、鋼製の枠材を作成し、壁の中に埋め込んだ。またサニタリーの入口の枠も猫トンネルと同じような意匠とし室内空間の統一感を演出している。猫の特徴と人間の特徴を兼ねるように仕様や機能を考えることで、小さくシンプルながらも様々な工夫が詰まった家となった。
主用途:住宅
内容:リノベーション
分類:設計・施工
設計担当:伊藤茉莉子+安齋幸太郎
施工担当:澤田大悟
構造:鉄筋コンクリート造
延床面積:43.20㎡
設計期間:2024年2月~2024年6月
施工期間:2024年7月~2024年9月
写真:貝出 翔太郎
内容:リノベーション
分類:設計・施工
設計担当:伊藤茉莉子+安齋幸太郎
施工担当:澤田大悟
構造:鉄筋コンクリート造
延床面積:43.20㎡
設計期間:2024年2月~2024年6月
施工期間:2024年7月~2024年9月
写真:貝出 翔太郎









